こんにちは、おかちゃんせんせいです。
今回ははじまりの書分析の章ラストで、情報分析の演習問題になります。
前回も演習編をお届けしましたが、今回はいろんな実際のデータを提示するだけに留めます。
まずはこれまでの記事を参考にして、それぞれのデータが何を伝えようとしているのか?
そして、逆にそのデータから本当に考察の通りのことが言えるのか?
みなさん自身でまずは考えてみましょう!
目次
それぞれの事例について考える上で、過去の記事を参考にしてみてください。
事例5には参考にしたサイトとしてリンクを貼っておきますので、詳細な情報については各サイトを見てみることをお勧めします。
事例3 自粛生活を耐えられると思う期間
2020年5月にとくダネ!で報道された際に、使われたグラフです。
このグラフを基に、生出演した大阪府吉村知事との対談がありましたが、これから何を伝えたいと思いますか?
事例4 航行事故が最も多いのは小型機?
2015年7月27日、テレビ朝日ワイドスクランブル内のコーナー「解体新SHOW」で取り上げられた「円グラフ」です。
航空事故機種別事故件数を円グラフにまとめたものですが、これにより何を伝えたいのでしょうか?
事例5 地球温暖化は本当に起きていて、その原因はCO2なの?
IPCCが報告した第5次評価報告書を、日本のJCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センターが要約したサイトです。
こちらには下記の内容が述べられています。
CO2の総累積排出量と世界平均地上気温の変化はおおむね線形関係にあると記述されています。つまり、気温上昇上限から総累積排出量の上限が決まるということです。より低い昇温目標のためには累積排出量をより少なくすることが求められます。
JCCCA 全国地球温暖化防止活動推進センター
CO2以外の効果も考慮すると、産業化前からの世界平均気温上昇を最も高い確率(66%以上の確率)で2℃以内に抑えるためには、790GtCの累積排出量が上限になると記述されています。2011年までに、既におよそ515GtC排出しています。
上図のグラフと考察から、何を伝えたいと思いますか?
事例を3つ取り上げましたが、いかがでしたでしょうか?
最初の2つについては特に専門的知識は一切いらないものなので、冷静にデータだけ見てみると「あれ?」と思うことがきっとあると思います。
最後の事例5については、専門用語などが多用されているので難しく感じるかもしれません。
しかし、そう言ったものほど、以前の記事でお伝えした情報分析の鉄則や4つのキーワードを冷静に整理してみると、疑問に思う箇所が出てくることが多いです。
・とにかく情報は客観的に捉えるように意識すること
・4つのポイントを意識して情報を整理すること
- 情報源はどこか?
- 数値の根拠は何か?
- 対象は誰か?
- 伝えたいことは何か?
念のため、事例5で気温のことを考える上で、参考になるサイトのリンクを最後に貼っておきます。
「専門的なことだからわからない・・・」
「偉い人が言っていることだから・・・」
「周りの動向に合わせよう・・・」
と受動的になるのではなく、自分自身に関わることなのでまずは自分で考える習慣・癖を作っていきましょう!
ぼくは学生時代に環境問題に興味があり、大学4年生と修士課程では環境問題について研究しました。
本当は博士課程まで進んで、もっと研究をしてみたいと思っていたのですが、、、
ある話をゼミの先生から聴いたときに、一気にその道を進む気持ちが萎えたことを今でも覚えています。
ある話とは
「どんな研究に対して、科研費(科学研究費補助金)などの補助金が得られやすいのか?」
という話です。
なんて答えが返ってきたと思いますか?
先生は、
「CO2が地球温暖化に関係していることを、研究テーマにしているものですよ」
と即答でした。
そもそも地球温暖化の主犯がCO2だという前提の研究に、何の意味があるんだろう?
他の要因が地球温暖化の原因だと、誰かにとって何か都合悪いの?
この話を聴けたおかげで、ぼくは進路を考え直すきっかけを得ることができました。
環境問題を考える上で、一番気を付けたい言葉は
「エコだから」
「地球環境のためだから」
という一見すると聞こえの良い言葉です。
聞こえの良い言葉を聞くと、わたしたちはつい無条件でその話を信じてしまいがちです。
けれど、事例3・4であるように、TVでは簡単に印象操作できてしまいます。
誰の発言かは確かに参考になるかもしれませんが、それはあくまで一つの解釈でしかありません。
「TVで言ってたから」という安易な思考をすることは本当にそれでいいのか?
そのことを、今一度みなさん自身で問いかけ直すきっかけに、この記事がなれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!