こんにちは、おかちゃんせんせいです!
最近筋トレやストレッチを習慣化してから、関連資料や動画をよく見るようになりました。
その中で、誰もが当たり前のように言ってるけれど、どうしても納得できない話があります。
それが、
20歳を境に筋肉が衰えていく
という話です。
目次
20歳を境に筋肉が衰えていく?
筋肉量の変化を論じるときによく取り上げられる図が、下図になります。
確かに、この図だけ見てみれば20〜30代をピークに筋肉量が減少傾向にあるように見えます。
しかし、こういった「研究で明らかになった」と言われている系の結果は、鵜呑みにするのは問題があります。
なぜなら、そういった話が引用される時、研究の条件について触れられていないことがほとんどだから。
例えば、2010年に発表されたある論文では、下記の結果を報告しています。
部位別の特徴として,下肢は20歳代ごろより加齢に伴い著明な減少を,上肢は高齢期より緩やかな減少を,体幹部は中年期頃まで緩やかに上昇した後減少を示した
谷本芳美, et al. “日本人筋肉量の加齢による特徴.” 日本老年医学会雑誌 47.1 (2010): 52-57.
冒頭の図と同じような結果を示していますが、、、
変化系の話でぼくが一番注意するのは、同一人物の対象期間中の経年変化を記録した結果なのかということです。
どういうことかと言いますと、例えば、20歳から90歳までの変化率を見たいのであれば、同一人物の一生を記録しているのか、ということ。
あと、条件を一致させるのであれば、ある一定量の同じ運動・食生活を継続してもらい、運動していても筋肉量が変わるのか調査してみないと、本当に20歳を境に筋肉量が減少するとは言えないのではないでしょうか。
結果だけではなく、条件をしっかり確認すること
以前分析編の記事でも書きましたが、データの信憑性を判断するためには条件をしっかり確認することが、最も大事です。
はじまりの書〜分析の章 Vol1. 心構え編〜 はじまりの書〜分析の章 Vol2. 読み解き編〜なぜなら、この前テレビを見ていたら、対象人数10人くらいの調査結果で堂々と科学的根拠というフレーズを使っている話を耳にしました。
論文で発表されたら科学的根拠として実証されたことになる・・・のでしょうか?
例えば、先ほどの論文の条件は下記の通りです。
18歳以上の日本人4,003人(男性1,702人,女性2,301人)を対象者とし,平成19年5月から平成20年9月にかけて上肢,下肢,体幹部および全身筋肉量の測定を行った.対象者は大都市近郊や農村在住の住民,大学の学生や教職員,民間企業の職員,地域の既存施設(図書館,老人福祉センターなど)の利用者である.
谷本芳美, et al. “日本人筋肉量の加齢による特徴.” 日本老年医学会雑誌 47.1 (2010): 52-57
まずは、調査期間だけ着目してみると、平成19年5月から平成20年9月の約1年4ヶ月が対象期間です。
つまり、結果で減少傾向にあるという話は、あくまで対象者に関わらず変化率をグラフにプロットした結果から読み取っただけ。
別に対象者の20歳から数十年間の記録から、加齢とともに減少傾向にあるという調査結果を得たわけではないのです。
条件以上に納得できないのが考慮されていない前提条件
変化について論じている論文の大半は、大体調査期間が1年前後です。
そのことは仮に目を瞑ったとしても、筋肉量の変化で20歳から衰える傾向にあるという話は考慮されていない前提条件があるので、ぼくはどうしても納得できません。
その考慮されていない前提条件とは、
20歳前後を境にたいていの日本人は社会人になり、学生時代よりは体を動かさなくなる傾向がある
というものです。
特に、大都市に住んでいない方ほど、自家用車での通勤が当たり前ではないでしょうか。
それに、100メートル先のコンビニでも車を使うという話はよく聞きます。
ということは、加齢によって筋肉量が減少するというよりも、そもそも運動量が減って筋肉量が減少しているだけかもしれません。
さらに、食生活も偏れば、学生時代よりも太っていくのは当たり前で、太っていけば運動することが億劫になるのも当然の結末かと。
40歳に近づくと太っていくという話は、よく会社の上司や知人・友人が言っていますが、ぼくは運動量が劇的に減って太る傾向はまったくありません。
つまり、太るには太るなりの要因が必ずあるし、筋肉量についても同様かとぼくは考えています。
筋肉は年齢に関係なく付けることができるようなので、諦める必要はまったくないことも色々調べていてわかりました。
もちろんプロサッカー選手であるキングカズこと三浦知良選手が言っているように、年齢によって鍛え方は変えていく必要はあるかもしれません。
ぼくと同じように筋肉をつけることを諦めてしまった人でも、少しでも諦めたくないと思った方は信憑性のない科学的根拠を言い訳にしないで、一緒に今ここから鍛えていきませんか?
テレビで科学的根拠があるという話のほとんどは、ある限定条件での話。
必ずしも自分自身に当てはまるとは限りません。
自分で調べて考える力がとっても重要です。
データ・数値を意図していくらでも操作できるので、自分で考えて分析して判断することはこれからも日常生活で大切にしていきたいです!
みなさんはどんな情報を信じていますか?
その情報は自分で考えてみていますか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!