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はじまりの書〜分析の章 Vol4. 演習編②〜

こんにちは、おかちゃんせんせいです!
前回演習編の初級として、グラフの読み解き方をご紹介しました。

はじまりの書〜分析の章 Vol3. 演習編①〜

グラフの書き方は数学で学びますが、
それはあくまで数式をグラフで表現したものだけ。

伝えたいことを表現する手段としてグラフがあるので、
それを見抜く力は数学とは何も関係ありません。

知っていなければ情報に思考誘導されず、
自分で考えて日常生活を送りたいと考えている方は
前回の記事も是非チェックしてみてくださいね。

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【まとめ記事】

現在、これまで書いてきた記事をテーマ別にまとめています。

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事例2:インパクトが強いグラフを読み解く

今旬のデータを読み解いてみる

2つ目の事例は同じくグラフですが、今度は中級として予備知識があると良いケース。
もし仮になかったとしても、まず疑問に思えるかどうかが肝心となる事例です。

出典:Impress Watch

上図は厚生省のデータをまとめて、新型コロナウイルスの状況を公開しているサイトのものになります。
ぼくの家にTVがないので、この辺の情報は全くノータッチでしたが、今実家に帰省して久しぶりにTVでニュース番組を観て、疑問に思うことがたくさんありました。

そこで、今の旬のデータを例にして、分析してみたいと思います。

上図のデータの出典は厚生省なので、一般的には一番信頼性が高いと言われている情報源ですね。
数値だけ見てみると、毎日少なくとも39日間で20000人以上の人が全国で感染していることになります。

また、現在の感染者数が48万人とすると、全人口が約1億2600万人なので約1000人中3人の人がざっくりではありますが感染していることになります。

ただ、その数値は果たして多いのかどうかは検討する余地がありますが、、、

このグラフだけ見てみると
「いまだに感染症は収まっていない」
ということを伝えることができるかもしれません。

グラフや数値の根拠を必ず確認する

ここでグラフや数値のインパクトに流されてしまっては、冷静に分析することはより困難になってしまいます。
そこでまず最初にやることは、読み解き編でお伝えした4つのキーワードを把握すること。

覚えていますか?

  1. 情報源はどこか?
  2. 数値の根拠は何か?
  3. 対象は誰か?
  4. 伝えたいことは何か?

上記4つの情報を確認したサイトで探してみたところ、①〜③については下図のような形でまとめてありました。

出典:Impress Watch

それぞれの言葉の意味ですが、みなさん疑問に思うことはありませんか?
例えば、感染者数(日別)と書いてあるのに、出典元のデータは厚生労働省オープンデータ 陽性者数となっているのです。

みなさんは
感染者数=陽性者数
ではないことはご存知でしたでしょうか?

言葉のトリックを見破る

数値以外にも、言葉を巧みに操って任意の対象をミスリードさせることは、とても簡単です。
例えば、そのためには新しい用語(クラスター、副作用、無症状などなど。)をたくさん作って、事態を複雑にする。
そうやって真実に近づかせないように、人々に深く考えさせないようにすることが一番です。

自分で考えなくなっていくと、まるで蜘蛛の巣に引っかかったかのように、もうそこから自力では抜け出せなくなってしまいます。


さすがに、今回これだけいろんな言葉が出てきた時点で、医学に関する知識がほとんどないぼくでも違和感がしていました。

そういう時には、とにかく原点に帰って言葉の意味を調べてみること!
すると、感染者と陽性者の違いについてネットで調べたところ、福岡県庁Webサイトでこんな風に書かれていました。

微量のウイルスの死骸等の影響で、PCR検査で陽性となることもあるため、必ずしも「陽性者」=「感染者」とは限りません。

引用:福岡県庁Webサイト

ウイルスの死骸——つまり、ウイルスに感染して症状が出ない状況でも、PCR検査では陽性になり得る、ということです。
それなのに、陽性者数をそのまま感染者数として公表しているという事実。。。

そもそもPCR検査では感染性のある新型コロナウイルスは特定できないことを、みなさんは認識していましたか?

言葉のインパクトに惑わされないこと

情報分析の鉄則は主観を除外し、できる限り客観的にデータを読み解くこと。

つい、TVや新聞などの報道で、○○大学の教授とか、お偉いさんが発言した内容や、グラフや数値などを見せつけられてしまい、客観的にデータを読み解こうとしている人は多くないように感じています。

ここでワクチンの是非を訴えたいのではなく、ただ見聞きした情報を鵜呑みせず、まずは自分で考えてみてほしいと思います。

自分で考えずに誰かの言うことに従った人に限って、自分にとって不利益を被る状況になると
「裏切られた!」「信じていたのに!」「やっぱりか!」「嘘つき!」
とか言って騒ぎ立てる現場を、これまで何度も見てきました。

この記事を読んでくださった方はそうあってほしくないですし、「自分の行動や発言には各々が責任を持ちましょうよ」とみなさんには提案したいです。

まとめ

中級として、言葉の意味を調べるというステップを追加しましたが、基本スタイルは何も変わりません。

MEMO
情報分析の鉄則
・とにかく情報は客観的に捉えるように意識すること
・4つのポイントを意識して情報を整理すること

本当にまずはこれだけ。

言葉の意味を調べるというのは、確信を持つためにプラスアルファすると良いことであって、必須ではありません。
どんなに難しい内容のデータであったとしても、そのデータの源や相手が伝えたいことを意識するだけで、全然違った見方ができます。

特に、親や先生、職場で責任者として関わっている人であれば、部下や子どもたちに「自分で考えなさい」という前に、まずは日常生活でぼくたち自身も考えていきたいところではないでしょうか。

子どもたちはそんなぼくらの背中を見て育つのですから。


次回がラストの演習編になります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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