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我が家ではもともとWiMAXの「Speed Wi-Fi HOME 5G L11」を使っていました。
Switch版マイクラでMicrosoftにログインができなくなったのをきっかけに、通信の安定性や混雑時の速度を考慮して、ドコモの「home 5G HR02」へ乗り換えました。
乗り換え直後、Switch版マイクラでMicrosoftアカウントに正常にログインできていたので安心していたのですが── 2週間ほど経った頃、突然またログインできなくなってしまったのです。


ログイン画面では”クリーパーの顔”のエラーが表示され、何度やっても接続失敗。
ところが、スマホのテザリングを使うとログインできるのです。
PCやタブレットからのログインは問題なし。
原因は一体何なのか?
そして、どうやって解決したのか?
この記事ではその経緯をまとめます。
- ルーター:ドコモ home 5G HR02
→ルーターの再起動、コンセントを外して半日放置 - NATタイプ:初期はC → UPnPを有効化してAに改善
- DNS:Google DNS(8.8.8.8/1.1.1.1)に手動変更済
- 時刻同期、Switch本体再起動、アプリ再インストールも実施
それでも、ログイン時にクリーパーエラーが発生して失敗。
もうどうすればいいのか、わからなくなってきて途方に暮れてしまいました。
そこで以前試したように、試しにスマホのテザリングでSwitchを接続してみたところ、あっさりログイン成功!
しかし、その後home 5GのWi-Fiに戻すと、またもやログインできず…。
この時点で、
「home 5G(HR02)のネットワーク環境に原因がある」
と確信しました。

ドコモのHR02は、IPv6 over IPv4(MAP-E)という通信方式を採用しています。
これは、IPv6(新しい通信方式)をIPv4(従来の通信方式)に載せて送る仕組みで、速さと効率を狙ったものです。
ところがこのMAP-E、ゲーム機やアプリ内認証などの特殊な通信と相性が悪いケースがあるのです。
特に、MinecraftのようにMicrosoftアカウントを使ってログインする際には、
- DNS解決
- HTTPSリダイレクト
- XSTS認証(セキュリティトークン)
など複数の手順を必要とし、途中で通信が途切れるとログインに失敗してしまいます。
スマホのテザリングはIPv4通信が中心で、通り道(通信経路)がシンプル。だからこそログインに成功していたのです。
パソコンやタブレットは、Microsoftアカウントのログイン処理をブラウザ経由で行います。 この方法は通信が柔軟で、失敗してもリカバリーしやすいため、ログインエラーになりにくいのです。
一方、Switch版のマイクラはゲーム内に組み込まれたブラウザ+専用の認証フローを使うため、通信が途切れるとエラーになりやすく、”クリーパーの顔”が出やすくなります。

実は、SwitchのマイクラでMicrosoftアカウントにログインしたとき、 一時的に「認証トークン(ログイン情報)」がSwitch内に保存されています。
ただしこのトークンには有効期限(およそ2週間〜30日)があり、 それを過ぎると再ログイン(再認証)が必要になります。
このとき、home 5G(HR02)の通信方式(IPv6 over IPv4)が再認証に必要な通信(XSTS認証)と相性が悪いため、 再度クリーパーエラーが発生する、というわけです。
つまり、「一度はログインできても、時間が経つと再びエラーになる」のは仕様とネットワークの相性によるものなのです。

そこで、最終的に導入したのがこちら。
バッファロー WSR-1800AX4S(中古:約5,000円)
このルーターをAPモード(アクセスポイント)に切り替え、
- HR02とLANポート同士で接続
- IPv6を実質的に無効化
- SwitchをこのルーターのWi-Fiに接続
という構成にしたところ、ようやく無事にMicrosoftアカウントにログイン成功!
以後、安定してプレイできています。
補足として、わたしが以前まで使っていたL11の後継機であるL13とHR02について、機能別に比較してみました。
項目 | ドコモ HR02 | au / UQ WiMAX L13 |
---|---|---|
通信方式 | IPv6 over IPv4(MAP-E)※無効不可 | IPv4優先(IPv6切替可能) |
IPv6無効化 | ❌ 不可 | ✅ 条件付きで可能 |
NATタイプA化 | ✅ UPnP有効で対応可 | ✅ 初期でもAになることがある |
Microsoftログインの安定性 | ❌ 不安定報告多数 | ◯ 比較的安定傾向 |
中継ルーター導入効果 | ◎ 劇的に改善 | △ 状況による |
比較してみたところ、Switch版マインクラフトをプレイする環境としては、HR02よりもL13の方が向いているかもしれないことがわかりました。
ただ、機能的にはそうかもしれませんが、、、
回線は何を使っているのか、ルーターを置いている場所などログインをどのような環境でするのかにも影響を受ける可能性があることは、しっかり考慮しておく必要があります。
今回のケースでわかったことは、
- Switch本体に故障はなし
- home 5G(HR02)の通信方式が、Microsoft認証と相性が悪かった
- テザリングで通るのはIPv4通信だから
- 中継ルーターで通信経路をシンプル化することで解決
- テザリングで最初ログインできても、一定期間後に再認証で再びエラーになる可能性がある
ということ。
もし同じような状況に困っている方がいたら、 「中継ルーター(APモード)を挟む」という方法はとてもおすすめです!
ただ……ここまでたどり着くのに、一か月以上かかってしまいました。
もしhome 5Gでなくても、ルーターを使っていてSwitch版マインクラフトでMicrosoftにログインができずに同じように悩んでいる方にとって、わたしが躓いた経験が何か役立つことがあれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!