こんにちは、おかちゃんせんせいです!
今回から整理する方法(整理術)の一つであるマインドマップというツールについて、マインドマップ(MM)教室という形で連載していきます。
いきなりマインドマップの話になる前に、みなさんに一つ質問があります。
みなさんは情報や考えていること(思考)を整理するとき、どのようなことを心掛けていますか?
おかちゃんせんせい、授業でちゃんとノートをとっているのに、全然覚えられないんだけど!
俺って……記憶力がないのかな?
なるほど……ちなみに、ピョン吉が書いたノートは見返したいと思いますか?
見返したい……いや、まったく。
綺麗にまとめてはあるんだけど。
ということは、ピョン吉にとってそのやり方は合っていないのかもしれませんね。
どうゆうこと??
目次
どうすれば記憶に残すことができるのか?
記憶力のあるなしは先天的な面もあるかもしれませんが、そもそも自分に合った記憶の仕方をしていないだけかもしれません。
例えば、板書するときにノートを綺麗に書いておけば、書き残しておけば記憶に残ると思いますか?
また、参考書や教科書の重要な箇所をマーカーで塗り潰して、隠したところを暗記しようとすれば記憶に残ると思いますか?
この記憶に残る残らないという話になると、よく出てくる話がエビングハウスの忘却曲線です。
このグラフは、教育や勉強法に興味がある方は一度は見たことがあるかもしれません。
詳細については参考記事を見ていただければと思いますが、
この忘却曲線で重要なポイントは3つです。
- 時間の経過とともに忘れていく割合は大きくなる。
- 覚えてから1日間は急激に忘却していくが、その後は忘却はしだいに穏やかになる。
- 忘却曲線を導き出した実験は、関連性のない単語の組み合わせを記憶させ、どのくらい覚えて入れるかを検証したものである。
特に3つ目のポイントが重要で、忘却曲線は関連性のない単語の組み合わせについては実験していますが、関連性のある単語の組み合わせについては実験しておりません。
ちなみに、あくまでぼくが探した限りでは、関連性のある単語の組み合わせについて記憶の実験をした論文は、少なくとも一般には出回っていないのです。
それはなぜでしょうか?
記憶の仕方は人それぞれ
きっと実験している人はいると思いますが、きっと想定しているような結果が得られていないのだと思います。
おそらく実験結果がバラバラで関連性が見られないはずです。
それはなぜかというと、記憶の仕方は人それぞれです。
ここで考えてみたいことがあります。
そもそも人はどのように記憶すると思いますか?
みなさんに一つ質問があります。
これからあるキーワードをお伝えしますので、
そのキーワードを見た瞬間に、何がパッと思い浮かびますでしょうか?
お寿司
……
……
……
いかがでしたでしょうか?
ちなみに、こちらはいかがでしょうか?
マクドナルド
……
……
……
いかがでしたでしょうか?
きっと人それぞれ思い浮かんだものは違ったと思います。
この思い浮かぶというアプローチは、あなたが記憶した結果によって生み出されたものです。
例えば、あなたが初めてスキー場で雪を見たとします。
その時にあなたはとても楽しい体験をしました。
すると、あなたは雪というキーワードを見聞きしたり、雪に遭遇したりすると、その雪の積もるスキー場で楽しんだ体験を思い出します。
つまり、ある出来事に対してあなたの体験を紐付けて記憶したからこそ、その体験に関連するキーワードがトリガーとなって思い出すのです。
この思考のことを放射思考と言います。
放射思考とは中心点から、連想的に思考を広げていくことである。
【参考文献】ザ・マインドマップ 脳の力を強化する思考技術 P58
放射というのは、四方八方へひろがり出るという意味があって、人は一つ一つの情報を関連付けて記憶して、その情報はさらに他の情報と関連付いていき、それは無限に広がっていきます。
マインドマップはこの
【人は物事を関連付けて記憶・思考するという放射思考】
を活用したツールになります。
なぜただ書いて覚えるスタンスでは記憶に残らないのか?
人の思考アプローチを活用したツールがマインドマップだとすると、みなさんが普段実践されているノート取りは何を活用したアプローチでしょうか?
綺麗な字で、綺麗なレイアウトでノートを書くことができれば、記憶に残すことができるのでしょうか?
そもそも、なんのためにノートを取っているのでしょうか?
そのノートを取る目的(前提)が手段になっていませんか?
上記の問いに自分なりの答えがなく、あなたが今書いているノートやメモが使えないものだとしたら、一度じっくり考え直した方が良いかもしれません。
なぜなら、そのあなたのノートの取り方はあなたの目的に合った方法ではないかもしれません。
もしあなたの記憶に定着するようにノートを取りたければ、あなたの記憶に残りやすい方法を創意工夫して編み出すしかありません。
例えば、箇条書きの文章を覚える作業は、脳にとって最も退屈で、つまらなくて、怠惰な作業でしかありません。
なぜかと言うと、わたしたちは物事を関連付けて記憶・思考するから。
それなのに、箇条書きのように関連付けていない情報を無理矢理記憶しようとねじ込もうとする行為は、はっきり言って自分で自分の首を絞めているようなものです。
そんな状況で、覚えたいことを記憶として定着できるでしょうか?
おそらく「暗記することが辛かった、つまらなかった」という感情だけが勉強と関連付いて、記憶に定着するだけかもしれません。
結局マインドマップの話はほとんど出ていませんね(笑)
けれど、マインドマップは自分を活かすツールだとぼくは捉えています。
なので、マインドマップは人の放射思考という記憶・思考アプローチを活用するツールだと言うことを、大前提としてまずはお伝えしたかったのです。
ただ、ツールの使い方を覚えるだけでは、そのツールは自分にとって活用できません。
そのツールが作られた背景や、ツールの特徴を理解することが重要になります。
もちろんそれと同じように、ツールを扱うあなた自身の特性も理解することが大事です。
この辺りの話については、次回以降の記事でまとめるようにいたします!
では、次回の記事「マインドマップが創造された背景」をお楽しみに!