目次
今回のテーマは『子育て』です。
話の焦点は潮田渚で、親子関係がポイントになります。
親の願いは本当に子どものため？
潮田渚は見かけや普段の気性からすると、女の子のような男子である。
そんな渚になっているのは、母親の影響がとても大きい。
自分の理想像を息子に押し付け、渚に躾けることに固執し、自分の意見に逆らうとヒステリックを起こす。
渚のことは息子ではなく、まるで娘のように接し、自分では成し遂げれなかったことを渚に強要する始末。
そして、渚の父親はそんなヒステリックに耐えられなくなり、現在別居中。
当たり前のように進路にも渚の意志は一切無視して、Ｅ組からＤ組にクラスチェンジするように、Ｄ組担任を買収しようとする。
渚は当然反発したいかどうしようもなく、殺せんせーに泣く泣く頼ることに。
そんな中始まった三者面談では、烏丸先生の変装で参加した殺せんせー。
案の定進路のことに対して、渚に口出しさせない母親。
「この子ねぇ・・・女でさえあれば私の理想にできたのに」
「私の経験から申しますに・・・」
「この子はまで何もわかっていないんです」
などと一方的に発言する彼女に対して、殺せんせーは烏丸先生用のズラを外して、こう伝える。
お母さん
髪型も 高校も 大学も
親が決めるものじゃない
渚君本人が決めるものです
渚君の人生は 渚君のものだ
貴女のコンプレックスを
隠すための道具じゃない
そう伝えて、渚をＥ組から抜けさせない旨を渚の母親に言及するのであった。
親の子どもに対する理想とは？
暗殺教室のこの話を初めて見たときと、今になって改めて見るのとでは受ける印象が全然違います。
初めて見たのは２０１７年。
まだ子どもが産まれていなかった時は、正直渚の母親の行動にムカつくだけで終わりました。
けれど、子どもが２人いる２０２２年。
もちろん前回のような印象は受けますが、逆に母親のは「人の振り見て我が振り直せ」的な印象を受けています。
なぜなら、ぼくたち夫婦は理想の保育園に子どもを入れるために、故郷である名古屋から何の縁のない栃木に引っ越してきました。
子どものため、と言えば聞こえはいいですが、、、
本音で言うと、ぼくたち夫婦が入りたいと思う保育園を基準にして今の保育園を選んだので、ぼくたち夫婦が子どもに望んでいることは、自分たちがそうありたいと望んでいることという自覚があります。
そういう自覚を持てたのも、暗殺教室における渚と渚の母親の親子関係の話のおかげで。
自分たちの想いを再確認するのに、とても役に立っていると今感じています。
子どもに対するイライラの正体は？
つまり、子育てをする上で、親は少なからず自分の理想像を子どもに重ねます。
「子どもにはこうあってほしい」という親の想いは、自分では果たせなかったことの代理役、親の教育を世間に認めさせるための道具として、いつの間にか子育てを考えるように増長させることがあります。
だから、もし子どもに対してイライラするときには、親の子どもに対する期待と現状とのギャップから起きているものだと今は認識するようになりました。
すると、子育てで子どもにイライラしたり、強要したりする場面はかなり減ったと思います。
殺せんせーが言ったように、子どもは親のコンプレックスを隠すための道具ではない。
そのように認識した上で、もし子育てに悩んでいる方は、今一度子どもに何を望んでいるのかチェックしてみると良いのかもしれませんね。
今までは教師と先生の関係の話がメインで、親子の話は竹林の話以来でした。
【工夫の極意】暗殺教室から学ぶシリーズ９−１「認められるってどういうこと？」
けれど、今回は生徒に対する話というよりも、保護者（親）に対する話。
子どもにとってすれば、親の理想は押し付けられたくないのに対して、親としては「子どものために」という大義名分を掲げてついつい子どもに接してしまいがち。
この関係性は親子だけではなくて、上司と部下、先生と生徒でも起きがちです。
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