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『基準値』について考えるときの3つの要チェックポイント〜塩分摂取量をベースに考えてみよう〜

こんにちは、おかちゃんせんせいです!

先日、妻の友人からいただいたものがすごく美味しくて、夫婦でハマってしまったものがあります。
それがです。

いただいた塩は、ホッティーの塩と呼ばれる非加熱の天日塩。

まだ体感したばかりなので、ホッティーの塩の体験談は後日として……

いただいたチラシに書いてあったことで、
「なぜこの話が定説になっているんだろう?」
という話がありました。

その話をベースとして、日常生活に溢れている数値について考えてみたいと思います!

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そもそも塩分とは?

塩分は悪者?

「塩分はあまり摂らない方が良い」
という話はぼくが小さい頃から聞いたことがあります。

ぼくの父が高血圧ということで、我が家では塩分を控えた料理がメインでした。

けれど、昔から特にあまり食に興味がなかったため、塩分を気にしたことはこれまで一度もありません。
塩分どころかカロリーも気にしたことはありませんが。

ネット検索で「塩分」と検索しても、「あまり摂らない方が良い」「減塩しましょう」というような記事が大半です。

そもそも何で塩分は控えた方が良いという話が定説化しているのかというと、GHQのダール博士が1954年に研究発表が発端になっています。

  • 世界5箇所の高血圧発症率で食塩摂取量を比較。
  • 秋田では食塩摂取量の平均が約2倍以上で、かつ、高血圧発症率も約2倍以上ある。

だから、
「高血圧を引き起こす犯人は塩分だ!」
みたいな感じになったそうです。

論文になっていれば科学的根拠になる?

って、ちょっと待ってください!

この話を当時の人や今の人も本当に信じているんでしょうか?

個人的にこの話を知っただけでツッコミどころが満載ですが、、、
データを見たら、この結果では何も参考にならないデータであることが確定しました。

  • ツッコミその1:年齢・性別を考慮せず、平均値で論じている点。
  • ツッコミその2:同じ年に調査していない点。
  • ツッコミその3:被験者数にバラつきがありすぎる点。
  • ツッコミその4:地域によっては男子だけのところもあれば、男女のところもあり一貫性がない点。
食塩論争の歴史-ダールの再掲論文とその論評を読んで-より引用

論文で書いてあったり、海外の研究者が発表した内容であれば、それが科学的根拠があると言えるのでしょうか?

科学的根拠があるというためには?

早速考えてみたいのは、塩分と血圧の関係性高血圧=良くないことの2点についてです。

まず、ダール博士の結果だけでは塩分と血圧の関係性を証明したことにはなりません。

例えば、データが平均値で議論しているため、年齢や性別の特徴が考慮されていません。
また、血圧は気候や年齢などによって左右されると言われるため、年齢だけでなく地域性が考慮されていないと、本当に塩分と血圧に相関関係があるのか判別はできないでしょう。

また、高血圧=良くないという話です。

このように塩分を摂り過ぎると血圧が上がり、血圧が上がると心臓や脳などの太い血管の負担にもなるため、動脈硬化や心不全、心筋梗塞等のリスクにつながると言われております。

最近では、骨粗鬆症の予防のためにも、塩分の摂り過ぎに注意するよう指導されています。
また、細い血管が集まっている腎臓の負担にもつながってしまいます。

大塚食品Webページより引用

この話の真偽を証明するためにはどうすれば良いでしょうか?

そもそも上記リンク先の話だけでは、高血圧は良くないとは言い切れません。
なぜなら高血圧になる要因として、例えば年齢が関係あるとされているからです。

動脈硬化や心不全などになる原因が高血圧によるものではなく、単純に高齢によって高血圧になっている可能性があるからです。
ニワトリが先か、卵が先か的な話になるかもしれませんが、もしそういった病気を引き起こすのが高血圧化の影響だと断定するにはいろんなパターンで検証する必要があります。
仮に年齢による高血圧化と病気との関連性を示唆したいのであれば、最低でも下記対照区分を用意してなければ話になりません。

対照区分①:高血圧で特定の病気になっている人となっていない人
対照区分②:高血圧ではなく特定の病気になっている人となっていない人

上記の区分を年齢ごとに検証して、初めて年齢が高血圧に与える影響の有無を示唆することができます。

ただ、厳密には、血圧を上げる要因すべてを考慮して、それらの要因の影響力を検証してみないと、高血圧は問答無用で悪者なのかは言えないはずです。

血圧を上げる原因だと考えられているもの

肥満・運動不足・ストレス・大量飲酒・喫煙・加齢・塩分など

『基準値』について考えるときの3つの要チェックポイント

サラッと調べるだけでも、血圧と塩分の因果関係を重要視するのは・・・だとわかります。

しかし、当然ぼくは専門家ではないので、データの『基準値』をどのように設定しているかで話の信憑性を判断するようにしています。

まず、『基準値』の信憑性について考えるとき、以下の3つに当てはまっているかどうかをチェックします。

  1. 日本での事例もあるかどうか?
  2. 設定した基準の根拠が明確に提示されているかどうか?
  3. 基準を満たさない場合についてしっかり検証されているか?

①日本での事例もあるかどうか?

例えば、高血圧のことについて調べてみると、日本高血圧学会というところが検索でヒットします。

この学会的には塩分摂取量は6gとしているみたいですが、Webページを拝見した限りでは基準値に関して日本で調査した事例の記事は見当たりませんでした。

視点を変えて、厚生労働省のページをみたところ、日本高血圧学会の資料がありました。
他にも生活習慣病についてまとめたページにも、減塩して6gを目指しましょう的なことは書いてありますが、なぜ6gなのかについては一切触れられていません。

また、塩分摂取量の目標値についてはコホート研究によって割り出されたようですが、やはりそもそもどの研究に基づいたものなのか、厚生労働省や日本高血圧学会のWebページでは少なくともわかりやすい形で開示されていません。

②設定した基準の根拠が明確に提示されているかどうか?

これは①を確認する段階で明らかになります。

少なくとも塩分摂取量については、基準の根拠はネット検索では全然ヒットしません。
6gという数値はいくらでもヒットしますが(笑)

結局、目標○○まで削減という大々的にキャッチフレーズを謳っている系には、数値的な根拠はないケースが多いので要注意です。
しかも、その削減する対象が与える影響が大きいように見せかけている可能性が高いです。

③基準を満たさない場合についてしっかり検証されているか?

議論をするためには、必ず両面から対象を見ることが大切です。

例えば、塩分であれば生命を維持するためには必須であり、外部から摂り入れる必要があります。
もちろん塩分に限らず、適当な量を摂取することが大事なわけですが——本当に6g摂れば十分なのでしょうか?

そして、どの年齢・性別に対しても目標となる基準値は6gなのでしょうか?

減塩を強調していますが、減塩を強調するからには基準値を守れば健康でいることができるということを明示していなければ話の辻褄が合いません。

基準というからにはそれを設定した背景があるため、
「基準を満たしたらどうなるか?」
だけではなく、逆に
「基準を満たさなかったらどうなるか?」
についても検証することも大事です。

今回の塩分に関して言えば、
6gと摂取量を推奨してはいますが、塩分が必要になる要因は季節ごとによって異なると思います。

夏は脱水症状を防ぐために、塩分補給は必要不可欠。
冬は寒さ対策として、新陳代謝を促して体温を上げたり、体内の有害物を解毒したりする作用がある塩分は必要になります。

だからこそ、単純に6gと決めてしまうのは早計かもしれません。

まとめ

基準値という話が出てきたら、なぜその数値なのかはしっかり考えてみましょう。
なぜなら基準というものは、設定した人の意図が必ず含まれますので。

たいてい基準が厳しくなるものは、
「基準をオーバーするとこんな症状が起こるかも!?」
という不安を煽ってくるパターンが多いです。。。

そして、不安を煽られると自分で考えるという行為を怠るようになってしまいます。


「塩」の歴史は古く、国内外でも紀元前から重要視されており、古代ローマに関しては「兵士に対して塩を買う給料が支払われていた」という記録が残っており、古来から人間にとって「塩」はとても身近な存在でした。

そういった歴史的な背景も踏まえて、かつ、現状も踏まえて必要以上に減塩した方がいいのか、それとも適当な量を自分で見極めていくのか。

いろんな報道に惑わされることなく、自分で情報を取捨選択できるように日常生活で意識してみてはいかがでしょうか。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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