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【工夫の極意】暗殺教室から学ぶシリーズ4−1「苦手なものでも・・・」

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まえがき

今回のテーマは「克服」です。

個人的には苦手なものは何でもとりあえず克服するのではなく、自分が「これがしたい!」と思った時に、
「でも、苦手だから……」
なんていう理由で諦めたくはないです。

みなさんはいかがでしょうか?

今回の話の主人公は生徒ではなく、殺せんせーを殺しにやってきた暗殺者の一人「イリーナ・イェラビッチ」(通称:ビッチ)先生になります。

克服の時間

挑戦する姿勢

殺せんせーを殺しにきたビッチ先生。
普通の暗殺では殺せないことを悟り、また、暗殺を続けていくためには暗殺者としてだけではなく、先生として生徒たちと関わるようになっていく。

そんな中、ビッチ先生の殺しの師匠であるロヴロがE組生徒が通う旧校舎に突如現れ、ビッチ先生を強襲。
なす術もなく捕縛されたビッチ先生に、ロヴロはお前には無理だと言われ、先生を辞めるように指示を受ける。

そこで、殺せんせーはロヴロに対して、イリーナ先生の方が先に烏丸先生にナイフを当てることができたら、暗殺を続けることができるように提案する。

色仕掛けを武器に暗殺するイリーナ先生に対して、烏丸先生には素性がバレており、肉弾戦も圧倒的に不利。
さらに、師匠であるロヴロが烏丸先生に完敗してしまう。
これまでのイリーナ先生のことをよく知るロヴロは、彼女も負けると思い込んでいたのだが——

そんな中、イリーナ先生はロヴロが教えていない技で烏丸先生を追い詰め、ナイフを当てることに成功。

その姿をロヴロと一緒に眺めていた殺せんせーは、彼にこう伝える。

殺せんせー
殺せんせー

苦手なものでも一途に挑んで克服していく 彼女の姿

生徒達がそれを見て挑戦を学べば
一人一人の暗殺者としてのレベルの向上につながります

だから 私を殺すならば
彼女はここ(教室)に必要なのです

最終的にロヴロは、イリーナ先生が暗殺教室に「先生」として残ることを認めたのであった。

今を見ている殺せんせー

この時間のポイントはいくつかありますが、ぼくは「観察」「姿勢」という2つに注目しました。

まず、前者の「観察」について。

イリーナ先生の師匠であるロヴロは、彼女が小さい頃から暗殺術を教えてきた。
だから、ロヴロは暗殺者としてのイリーナ先生の実力を熟知していていたから、ロヴロが烏丸先生に完敗した時、絶対にイリーナ先生では不可能だと言い切った。

そんな彼の態度に対して、殺せんせーはイリーナ先生にこう言います。

殺せんせー
殺せんせー

あなたが師匠のもとで何を教わったのか知りません

ですが・・・教室(ここ)で何を頑張ってきたのかはよく知っています

殺せんせーは今までどうだったかではなく、常に今はどうかにフォーカスしています。

だから、E組の生徒たちと向き合う時も、昔どうだったかではなく、「今目の前にいる彼らに自分は何ができるのか?」という視点に立って生徒たちと接しています。

そのためには、生徒たちだけではなく、E組全体を常に観察し続けることが大切になるでしょう。

ついつい相手のことをよく知っていると思い込んでいると、今相手がどんな状態なのか確認することを怠ってしまいがちですから。

苦手だからと諦めない姿勢

そして、もう一つのポイントである「姿勢」。
イリーナ先生の苦手だからと簡単に諦めず、苦手なことを克服する姿勢を生徒たちに示しました。

「苦手だからって諦めるな」と頭ごなしに言うのは簡単です。
それこそ誰だってできます。

けれど、ただ一方的に言ってくるだけの存在に、耳を傾けたいとは決して思わないでしょう。

イリーナ先生は暗殺のためには、得意なハニートラップは役に立たないことを熟知している。
だけど、力や技を磨くだけでは烏丸先生にすら歯が立たないことも理解している。

だからこそ、得意なトラップと近接戦闘術を組み合わせた戦術を新しく編み出すことで、烏丸先生に負けを認めさせることができたのです。

なので、以前毒の時間での奥田のように、苦手だからという理由だけ諦めることは決してしなかったわけです。

【工夫の極意】暗殺教室から学ぶシリーズ1−3「人を騙すには〇〇力が必要」

相手とどう向き合うのか?

生徒たちにとってはイリーナ先生の存在は、まずは「やってみせてくれた」存在として強く印象付いたでしょう。
その影響によって、生徒たち一人一人が挑戦することに躊躇わなくなれば、暗殺や勉強だけでなく、他のことにも意欲的に取り組めるようになっていく。
確かに、殺せんせーが言ったように、イリーナ先生の存在は暗殺教室に必要だった、ということですね。



この「姿勢」について語っていく中で、ある歴史上の人物の名言がパッと思う浮かびました。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

山本五十六

そう、山本五十六のこの名言です。

山本五十六氏は、太平洋戦争時に連合艦隊司令長官を務め、部下や同僚から非常に高い信頼を寄せられた人物として知られています。
けれど、その存在は日本では認知度は低く、歴史の教科書にもほとんど登場しません。

そんな山本氏はこんな言葉も残しています。

実年者は、今どきの若い者などということを絶対に言うな。なぜなら、われわれ実年者が若かった時に同じことを言われたはずだ。
今どきの若者は全くしょうがない、年長者に対して礼儀を知らぬ道で会っても挨拶もしない、 いったい日本はどうなるのだ、などと言われたものだ。その若者が、こうして年を取ったまでだ。
だから、実年者は若者が何をしたか、などと言うな。
何ができるか、とその可能性を発見してやってくれ

引用:戦艦大和ショップ

同じようなことを言われたことある方は、きっと共感できることがあるでしょう。
逆に、若者に対してそう言っている方にも、響くことがあるかもしれません。

ただ相手の揚げ足をとったり、できないことばかりにフォーカスしたりするのではなく、相手の可能性を見出すことに注力する。

まさに、殺せんせーと同じですね。


過去や一般論に囚われず、目の前の相手とどう接することができるのか?
そして、自分はどうありたいのか、今一度自分自身に問いかけてみたくなりました。

あとがき

今回の時間も、工夫の大切さをぼくは実感しました。

苦手だから諦めるわけでもなく。
かと言って、苦手なことをただ闇雲に克服しようとするわけでもなく。

今の自分の現状を踏まえて、どうするのかを考え、工夫し、挑戦し続けてみる。
苦手だと思っていることだって、自分の得意分野を活かすことだってできるかもしれません。

イリーナ先生が得意なトラップと苦手な近接戦闘術を組み合わせて、一つの新しい暗殺術を編み出しました。

みなさんももし苦手だけどやってみたいと思うことがあれば、克服しようとする前に一度考えてみましょう。

まずは、今の自分なら何ができるのか?
ぼくも考えてみます。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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